人が社会の中で生きているためには、人と人の関わりは不可欠であり、人が生きるすべての活動を潤滑にするために、良好なコミュニケーションは有益です。
コミュニケーションの前提は、Win-Winの関係であり、その関係を築く為に、まずはお互いの信頼関係を構築する必要があります。
コミュニケーションを円滑にする法則として以下の法則があります。
- 類似性の法則
- 返報性の法則
- ザイオンス効果(ザイオンス熟知性の法則)
- メラビアンの法則
- 開放性の法則
- フランクリン効果
- 自発的特徴変換
類似性の法則
動物は「敵」か「味方」かを、自分と「異なる」か「同じ」かで、判断しています。
同様に、人間は自分と似たものに親しみを感じ、好感を持ちます。
- 同じ:似ている、褒める、賛同する、味方する
- 違う:似ていない、叱る、否定する、敵対する
「似ている」と同様に、自分の意見に賛同してくれるものや、同じグループに所属する場合も「味方」と判断します。
例えば、趣味が同じだったり、出身地が同じだったり、共通部分を見つけると人は親しみを感じます。
人と仲良くなるためには、まず共通の話題や趣味を見つけると、お互いの距離を縮めるのに役立つと思います。
返報性の法則
人は好意を受けると、それに報いたくなります。
例えば、親切を受けると親切を返したくなったり、プレゼントをいただいたら、お礼を返したくなったりします。
また、敵意や悪意を向けられると、敵意を返したくなります。
相手が譲ってくれたら、自分も譲ってあげようと思います。
相手が気軽に話しかけてくれれば、自分も相手に心を開きやすくなります。
自分から相手に好意を与えると、相手からも好意が帰ってきます。
自分から何もアクションを起こさず、相手のアクションを待っているだけでは、コミュニケーションの機会が少なくなってしまいます。
ザイオンス効果(ザイオンス熟知性の法則)
人は接触回数が多いほど、好感を持ちやすくなります。
お客様には、メールだけで用事を済ますのでは無く、たまには直接合った方が好感は持たれやすくなります。
メラビアンの法則
コミュニケーション上の印象は、視覚・聴覚・言語で決まります。それぞれ、視覚が55%、聴覚が38%、言語が7%の割合でコミュニケーション上の印象が決まると言われています。
視覚情報とは「見た目」「しぐさ」「表情」「視線」です。
聴覚情報とは「声の質や大きさ」「話す速さ」「口調」です。
言語情報とは「言葉そのものの意味」「会話の内容」です。
開放性の法則
人は自分のプライベートな部分を開放してくれた相手に対して、好感を持ちやすくなります。
相手のプライベートな面を知ってしまうと、親しみを感じ、心理的距離が近くなります。
フランクリン効果
人に「ちょっとした頼みごと」をすると、相手から好かれるという現象です。
我々は「自分の行動」と「感情」の整合性を無意識にすり合わせようとしています。
本来は、「仲が良い」から「助ける」ですが、「助ける」から「仲が良いはず」と無意識につじつまを合わせようとしているわけです。また人は頼みごとをされることにより、承認欲求が満たされているのだと思います。
自発的特徴変換
これは、人は「雰囲気」を「見えたもの」に投影するという心理効果です。
ポジティブな雰囲気は、見えるものもポジティブに投影します。
ネガティブな雰囲気は、見えるものもネガティブに投影します。
「結婚式で知り合った人と、付き合うことになった」というのは「自発的特徴変換」によるものです。
「人の悪口」「ネガティブな話」「ネガティブな行動」は、ネガティブな雰囲気を生み、嫌われる原因となります。
「人をほめる」「ポジティブな話」「ポジティブな行動」は、ポジティブな雰囲気を生み、人に好かれやすくなります。
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