先日、ある老人が「オレオレ詐欺」の被害に出会いました。
犯人から孫の名前を語って電話がかかってきて、老人はすぐに「オレオレ詐欺」だと気付いたそうですが、その後警察役の詐欺師から電話がかかってきて、「おとり捜査に協力するため、犯人から住所を聞き出して、お金を送金してください」と言われ、送金してしまったらしいのです。直後に周りの人が詐欺に逢っていると気付き、本物の警察に電話して郵送したお金は、途中で郵送を止めて全額戻ってきました。
その時に老人は、「犯人の住所は聞き出せて、お金も戻ってきた。いい勉強をした」と言ったそうです。
なんと楽観的なのでしょう。
再び、同じように「オレオレ詐欺」に騙されないか心配です。
楽観主義者と悲観主義者
楽観主義の人を「オプティミスト」、悲観主義の人を「ペシミスト」と言います。
楽観主義者は、「悪い状況」に合ったとき、「悪いのは一時的」と考えます。
一方、悲観主義者は「悪い状況はこの先もずっと長く続く」と考えます。
この様に、楽観主義者と悲観主義者は全く正反対の思考傾向があります。
- ユニバーサル または 特定
- 永続的 or 一時的
- 個人的 or 外的
悲観主義者は「普遍的」「永続的」「個人的」と捉えがちで、楽観主義者は「特定的」「一時的」「外的」と捉えがちです。
悲観主義者は「自分は何もやっても駄目だ」「悪い状況は続く」「すべて自分の責任だ」「何をやっても意味がない」と全てマイナスに考えていき、負のスパイラルにはまります。
負のスパイラルは、体調や寿命や免疫機能にも影響をもたらし、さらに不幸になります。
一方、楽観主義者は悪いことが起きても「今回だけ」「失敗は修正すれば終わる」「みんな経験する可能性のある失敗」と捉え、悪い流れを途中で断ち切り、良い流れに軌道修正することがでます。
楽観主義者は気分的に落ち込むことは少ないので、精神疾患を含めた病気にはかかりにくく、寿命も長くなります。
人間、長く生きていると良い事もあれば悪い事こともあります。
悪い時に、悲観的に考えるか楽観的に考えるかで幸福度が大きく変わります。
楽観主義者の特長
楽観主義者には以下の特長があると思われます。
- コントロールできない事に一喜一憂しない
- 未来を心配しすぎない
- 完璧を求めすぎない
- 物事をシンプル考える
- 大らかに明るく振る舞う
- 早く決断し、すぐに行動する
- 小さな成功を重ねる
- 他人と自分を比較しない
- 失敗から学ぶ
コントロールできない事に一喜一憂しない
人生、どうにもならないこともあります。
特に、過去に起きたことは変えることはできません。
自分では、コントロールできない事は割り切って、別のコントロールできることに集中した方が生産的です。
大雨で家が流されそうになっていた時、自分の力で家を守れないならば、
早くあきらめて自分の命を守るため非難をした方が良いです。
悲観してもどうにもなりません。命だけでも助かってよかったと、気持ちを切り換え前向きになりましょう。
過去に失敗したことをいつまでも後悔してもしょうがありません。
同じ失敗を繰り返さないよう反省して、「いい勉強になった」「成長できた」と前を向きましょう。
未来を心配しすぎない
未来がどうなるかはわかりません。ある程度予想して、できるだけの準備し後は運任せで良いと思います。
未来を心配しすぎるのは止めましょう。
本番前や試合前に、失敗しないか心配しても、緊張して実力が発揮できなくなるだけです。
事前に十分な準備をしたならば、なるべくリラックスして望むことが大切です。
完璧を求めすぎない
完璧を求めるとかえって力が入り失敗してしまいます。
70点程度で十分です。
完璧を求めなければ、多少のミスがあっても落ち込む必要がありません。
また相手に対しても完璧を求めるのは、やめましょう。
期待が大きすぎると失望も大きくなります。
そこそこで良いのだと思います。
物事をシンプル考える
物事を複雑に考えすぎると、注意しなければならないことが増え、かえって上手くいきません。
なるべくシンプルに考える癖を付けましょう。
大らかに明るく振る舞う
細かい事ばかり気になると心が休まりません。
怒ってばかりいると精神を消耗します。
人の粗ばかり見つけても気分がよくありません。
大筋で良ければOKとし
相手に対しては良い所を見つけ褒め
笑顔をなるべく多くして、人と接しましょう。
早く正しく決断し、早く行動する
判断が遅いと、勝機を逃してしまうかもしれません。
判断が遅いと、取り返しのつかないピンチに陥るかもしれません。
例えば、営業していて取引を始めたいと思っているお客様がいたならば、なるべく待たせないで
商談を進めた方が上手くいきます。
例えば、災害の注意報が放送されたら、なるべく早く非難した方が安全です。
小さな成功を重ねる
高い目標だけを設定すると、ゴールが遠すぎて途中で挫折してしまうかもしれません。
なるべく実現可能な小さな目の前の目標を設定して、小さな成功をたくさん経験しましょう。
小さな成功を多く重ねる内に、段々と自信が付いてきます。
他人と自分を比較しない
自分と他人とでは、考え方も、感情も、環境も、経験も異なります。
自分は自分。人にどう思われようと、自分が満足できる人生ならばそれで良いのです。
自分を他人と比べるのは、自分の思考回路を歪めて自分を痛めつけます。
私たちは、誰かと比べる必要のない唯一無二の存在です。
人にどう思われようが、自分が信じるものが正しいのであれば、それで良いのです。
自分だけは、自分の味方でいましょう。
失敗から学ぶ
挑戦する人は、必ず失敗も経験します。
挑戦しない人は、失敗もしないかもしれませんが、成功もしません。
失敗からは多くのことを学ぶことができ、成長することができます。
楽観主義者は失敗しても、落ち込まず「いい勉強になった」と前向きに捉えます。
人生には暗い面と明るい面がある
「人生には暗い面と明るい面がある。私たちは自分が最も満足するものを選択するべきだ。」
サミュエル・スマイルズの言葉です。
人生のそれぞれの場面をどう捉えるか、そこからどう切り替えるかでその後の人生が大きく変わります。
また、人生においては、道標として目標が必要です。
その目標を達成するためにシンプルに努力してみる。
そういったシンプルな考えを持つことにより、迷いは少なくなり、生き生きした人生を送ることができます。
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