上善、水の如し
仏教では、人を以下の3通りにたとえています。
- 岩のような人
- 砂のような人
- 水のような人
岩のような人
岩のごとく、かたくなに怒りに燃え、恨み続け、復讐を企み、いつまでも心が安らぐことがない人です。
砂のような人
岩に比べれば、一時は怒りの心で苦しみますが、しばらくすると怒りは残らず、穏やかな心になる人です。
水のような人
どんな人からどんなことを言われようとも、どんなことが起きようとも、怒りの心を起こすことなく穏やかな心でいられる人です。
老子の言葉に、「上善、水の如し」という言葉があります。
意味は、「人間にとって最良の生き方とは、水のように生きること」です。
水のような生き方
水のような生き方とは以下のような生き方です。
- 大河のようにゆったりとした気持ちを持つ
- あらゆる人に、恵みを与える
- 誰とも争わない
- 状況にあわせて、柔軟に自分を変えていく
- 流れに身をまかせて、今を淡々と生きる
- 下へ下へと身をおき、謙虚に生きる
- 毎日コツコツと積みかさねる
- 時によっては、強い力を発揮する
水のような生き方とは、自然体で一つの考えにとらわれることなく、柔軟に生きることだと思います。
悲観的な人は「とらわれ」やすく、楽天的な人は「引きずらない」傾向にあると思います。
一つの事にとらわれ、そこから考えが離れられなくなると、立ち直りが遅くなります。
「かたよらない心、こだわらない心、とらわれない心」が幸せにしてくれます。
心は水と同じです。
泥水の中に入っていると、心も汚れます。
淀んでいてはダメです。
いつも綺麗に流れている、これが理想です。
些細なことにこだわらない。
水のような生き方が最善な生き方です。
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