規模の経済

経済

規模の経済とは、生産量の増大するほど生産単価当たりのコストが下がり、収益性が上がるというものです。
生産活動では、生産数が増えるにつれて、一定額かかっていた設備費や人件費といった固定費の生産単位当たりのコストが下がります。
規模の経済の効果を得るためには、市場でのシェアを増やすことが必要になります。

規模の経済のメリット

  • 売れれば売れるほど利益率・利益が増えます
  • 設備費や人件費といった固定費の生産単位当たりのコストが下がります
  • シェア争いによる価格競争に巻き込まれても、収益性が高ければ耐えられます
  • 競合に対する参入障壁になります

規模の経済のデメリット

  • 他社よりも早く市場のシェアを獲得するために、初期投資が大きくなり、初期リスクが増えます
  • 需要が減速すると、固定費の規模も大きいため、赤字が爆発的に増えます
  • 規模が大きくなり過ぎると「規模の不経済」といった、逆転現象が起こります。

規模の経済に適した事業・適さない事業

差別化が難しい分野や、常に価格競争に陥りがちなビジネスは、あまり望ましくありません。
初めから大きなシェアを取ってしまい、後から誰もそこに参入しようと思わないくらい優位性のある事業が望ましいです。

規模の経済と経験曲線効果

規模の経済は、「一度に大量に生産する」「生産単価当たりの固定費が下がる」といった特徴があります。
経験曲線効果は、「継続的に同じものを生産する」「作業に慣れ・ノウハウを蓄積して、生産性が上がる」といった特徴があります。
規模の経済と経験曲線効果は、大きなシェアを取ることにより可能であり、相乗的に効果が得られると思われます。

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