ヒトの器官・機能は、適度に使えば発達し、使わなければ退化・萎縮します。
トレーニングには、3つの原理と5つの原則があります。
この原理・原則は主に筋肉について述べているものですが、本記事ではあえて学習における効果についても述べてみようと思います。
3原理・5原則は以下の通りです。
トレーニングの3原理
- 過負荷の原理
- 可逆性の原理
- 特異性の原理
トレーニングの5原則
- 全面性の原則
- 意識性の原則
- 漸進性の原則
- 継続・反復性の原則
- 個別性の原則
過負荷の原理
トレーニングで筋肉を増強したいならば、最大筋力以上の負荷(オーバーロード)を与えなければなりません。
仕事や学習においても、負荷の少ない内容を毎日繰り返しても、能力は向上しません。
自分の能力以上の目標を立て、努力することにより成長が期待できます。
可逆性の原理
レーニングで得られた筋力はトレーニングを行っている間は維持・向上しますが、止めてしまうと徐々に減少していきます。
トレーニングによって得られた筋肉は、トレーニング期間が長ければ落ち方は緩やかで、その期間が短ければ消失が速い傾向にあります。
仕事や学習においても、毎日続けることが大切です。続けることで能力は高まり定着します。
特異性の原理
トレーニングは「筋力を高めたい」「筋持久力を高めたい」など求める目的によって、実施する内容が異なります。どんな目的であれ、目的に合った正しいやり方を行う必要があります。
仕事や学習においても同様です。目的に合った正しいやり方を行なわなければ、正しい結果は得られません。
全面性の原則
特定の部位の筋肉を鍛えたいのであれば、他の筋肉もバランス良く鍛えなければなりません。偏ったトレーニングはボディバランスの崩れやケガの原因につながります。体力というのは色々な要素で構成されているので、できるだけバランス良く全ての体力要素を鍛えた方が効果的です。
仕事や学習においても「一つの科目だけ勉強する」「好きな仕事だけして人とのコミュニケーションはとらない」ではバランスが悪く、トラブルが発生し成果が出にくいと思います。できるだけバランス良く行うことが必要です。
意識性の原則
トレーニングを行うにはその目的を良く理解し、トレーニングに取り組まなければなりません。トレーニングがどんな意味を持っているかを理解する事で、トレーニングの効果がより高まります。
仕事や学習においてもその目的をしっかりと理解することで、モチベーションが高まり成果が出やすいと思います。「なんとなく仕事する」「とりあえず勉強する」では時間を無駄にする可能性があります。
漸進性の原則
トレーニングの強度や量は段階的に上げていかなければなりません。
急激に強度や量を高めてしまうと筋肉や関節を痛めてしまいます。
また同じ強度のトレーニングを同じ量続けていると、体が慣れてしまい体に変化が起こらなくなります。今までの負荷よりもさらに負荷を上げることで、また筋肉は大きくなって行きます。
仕事や学習においても、簡単にできることを繰り返しても成長は望めません。できるようになったら、少し難易度の高いものや、まだ経験していないものに挑戦することで成長することができます。
継続・反復性の原則
トレーニングは継続的に行なうことでその効果が得られます。
現状使えていない筋肉を使えるようにする期間(神経と筋肉の促通時期)は4~8週間と言われています。その期間は筋肉量に変化は見られず、変化などが起こるのはこの後になります。
仕事や学習も同じです。継続・反復的に一定期間以上行うことで実力がつきます。
個別性の原則
トレーニングはその内容によって得られる効果は異なります。
筋力を高めたいのであれば、筋力を高める為のトレーニングを行い、
筋持久力を高めたいのであれば、筋持久力を高める為のトレーニングを行うべきです。
目的に合った正しいやり方を行なわなければ、期待する結果は得られません。
仕事や学習においても、ただがむしゃらにやるだけでは、期待する成果は得られません。
目的に合った正しいやり方は何かをしっかりと考えて取り組むべきです。
筋肉は適度に使うと発達します。使わないと萎縮します。使いすぎると壊れてしまいます。
同様に、脳は適度に使うと発達します。使わないと萎縮します。使いすぎる精神が壊れてしまいます。
適度に筋肉・脳を鍛え、筋肉と頭脳を成長させていきましょう。
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