老害とは
老害とは、組織や社会で高圧的に言動や、傍若無人な行動や振る舞いによって迷惑をかけている高齢者の行動のことを言います。
老害になる人の特徴
老害になる人には以下のような特徴があります。
- 新しい事を学ばない
- 新しい価値観を受け入れない
- 多様性が理解できない
- 思考に柔軟性がなくなる
- 新しい事にチャレンジしない
- 論理的な思考が難しくなり、感情的になる
- 高圧的である
新しい事を学ばない
自分の過去の成功体験を大きく語り、昔は凄かったと自慢したり、過去の学歴や地位に未だに浸っており、自分は優れていると思い込んでいます。こういった人は、過去の栄光にすがり、新しい事を学ぼうとしません。
新しい価値観を受け入れない
自己正当化が激しく、固定観念が強く、変化を嫌い、頑なに新しい価値観を受け入れようとしません。
多様性が理解できない
色々な事を、単一的にやたらとくくりたがります。また、色々な考え方を受け入れることができず、自分と自分と考え方の違う人は全て間違っていると決めつけてしまいます。そして頑なに「自分の意見を曲げない」のも多様性が理解できない人の特徴です。
思考に柔軟性がなくなる
固定観念・社会常識に価値を求め、本当にそれが正しいのかと疑ったり、違った視点で考えることができません。
相手から間違いを指摘されると、意固地になり決して間違いを認めません。
新しい事にチャレンジしない
過去の栄光にすがり、永遠に武勇伝を語りますが、決して新しいチャレンジはしません。
そもそも新しい事に好奇心が無くなっています。
論理的な思考が難しくなり、感情的になる
感情に任せて切れやすくなったり、まとまりのない話が長々と行われます。
高圧的である
経験や立場を利用して高圧的なります。
なぜ老害になるのか
老害になるのは、脳の前頭前野の萎縮が影響していると言われています。
前頭前野は、記憶や推論、意思決定、感情コントロールなどを担当しています。
「思考する」「アイデアを出す」「状況を判断する」「学んだ知恵や技術を活かす」といったシチュエーションで大きく機能します。
前頭前野の成長は、10代から20代にかけて成長を続けます。意外と遅くまで成長し続けるのです。
前頭葉の萎縮は40代から始まります。ただしこれは個人差があります。
ルーティン的な行動が多かったり、新しい事にチャレンジしたり学習しようとしない人は、前頭葉の萎縮が早くから進むと考えられています。
若年性老害について
若い人にも老害の特徴が見られる場合があります。
特徴は、高齢者の老害と同じです。
- 新しい価値観を受け入れない
- 多様性が理解できない
- 思考に柔軟性がなくなる
- 新しい事にチャレンジしない
- 論理的な思考が難しくなり、感情的になる
- 高圧的である
前頭前野の成長は、10代から20代にかけて成長を続けると話しましたが、ルーティン的な行動が多かったり、新しい事にチャレンジしたり学習しようとしない人は、前頭前野があまり発達していないと考えられます。
老害にならない為に
最近の研究では「脳は老化しない」「記憶力が落ちる原因は意欲によるもの」と言われています。年齢を重ねるとともに、経験や知識は積み重なり「知能は伸び続ける」とも言われています。
これまで生きてきた経験が糧になり、文化、教養、知識に関する知能は、意欲次第では老年期においても衰えません。
しかしながら、使わないものは錆付きます。脳や体も使わなければ退化します。
それぞれの能力の年齢のピークは以下の通りです。
- 18歳前後:総合的な情報処理能力と記憶力
- 22歳:名前を記憶する能力
- 32歳前後:顔認識能力
- 43歳前後:集中力
- 48歳:感情認知能力
- 50歳:基本的な計算能力
- 50歳前後:新しい情報を学び、理解する能力
- 67歳前後:語彙力
ただし、脳は使わないと成長しません。衰えていきます。
また、「知的好奇心」の高い人ほど、認知機能を担当する「側頭頭頂部」の萎縮が少ないことがわかっています。「知的好奇心」とは、知りたい、学びたい、達成したいといった気持ちのことです。
未来に生きるのが青年、過去に生きるのが老人
青年と老人の定義について語ります。
- 若者は未来を語り、老人は過去を語ります。
- 若者は未来に夢を抱き、果敢に挑戦を繰り返し、挫折しても何度でも立ち上がります。
- 老人は挑戦しません。「あのころは良かった」と過去を語ります。
- 老人は、体の衰えに縛られ、病気や死を意識するようになり、未来に理想を抱けなくなります。
- 理想を失うと老いが加速します。
- 夢を失うと老いが加速します。
心にどんな夢や理想を抱いているか、その心のありようで、青年であるか、老人であるか、決まると思います。
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