格差社会で生きる | 正規雇用と非正規雇用の給料

格差

格差社会

格差社会とは、所得や教育や医療などなどの格差が個人の努力では埋めがたいほど大きい社会の事を言います。

これまでは個人の努力で、格差は克服できると考えられてきましたが、お金持ちはよりお金持ちに、貧乏人はより貧乏に格差が広がりつつあり、社会的格差は個人の努力では埋めがたいものに固定化してきていると思われます。

学歴別では以下の通り所得格差が存在します。

【学歴別初任給】

※2017年 賃金構造基本統計調査より

【学歴別生涯年収】

※データ 「ユースフル労働統計-労働統計加工指標集-2017」より参照

高い学歴を得るために、幼い頃から塾に通ったり、家庭教師を付けたり、中高一貫の私立学校に入学する方が有利になるため、所得の高い家庭の子供ほど学歴が高くなる傾向があります。

日本の「所得格差」は世界ランキングでワースト8位です。

一般的に所得格差が大きくなるほど、健康や社会秩序が悪化する傾向にあります。

経済成長はしていますが、資産の増大は一部の富裕層のみとなっており、国内での富裕層と一般層との所得の格差は広がり続けています。

平均給料

日本の平均給与436万円です。

年齢別の平均給料は以下の通りです。

20~24歳——–264万円

25~29歳——–369万円

30~34歳——–410万円

35~39歳——–445万円

40~44歳——–476万円

45~49歳——–499万円

50~54歳——–525万円

55~59歳——–518万円

60~64歳——–411万円

65~69歳——–324万円

皆さんは、平均給料と比べて多かったですか?少なかったですか?

ちなみに、正規雇用と非正規雇用の給料は

  • 正規雇用:男性561万円、女性389万円
  • 非正規雇用:男性226万円、女性152万円

となっています。

下流社会

親の学歴や職業地位が低いほど子供の学習意欲が低い傾向にあります。

そして、学習意欲が低い子供は、勉強ができることによる自己能力感(自分は人より優れたところがあると思う感覚)と結び付かない傾向にあります。その根底には、将来のために勉強するよりも、今を楽しむほうがいいという場当たり的な単純思考があります。

単に所得が低いということだけではなく、これらの意識により、コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲など、総じて人生への意欲が低い傾向に繋がります。

中流社会では、明日への希望と意欲を持つことができていましたが

現代は、明日への希望を持つことができない人と、持とうとも思わない人が多くを占める下流社会に変化してきています。

格差の種類

格差には以下の様な格差があります。

  • 人口格差
  • 医療格差
  • 教育格差
  • 情報弱者
  • 雇用格差

人口格差

都市部では人口の過密化が進み、地方では過疎化が進んでいます。過疎が進むと、インフラ整備や行政サービスに使われる金額も少なくなります。よく田舎暮らしに憧れる人がいますが、筆者は、ある程度都会で、少し田舎もある地域に住むのが住みやすいのではないかと考えています。理由は、田舎過ぎると学校が近くに無かったり、病院がなかったり、買い物が不便だったりしますが、都会過ぎると交通機関が込んでいたり、自然に触れあうことが少なくなったりします。よって、ある程度都会で、少し田舎もある地域に住むのが住みやすいのではないかと考えています。

医療格差

過疎化の進んだ地域では人口に合わせて医療機関も少なくなります。

例えば、北海道の網走周辺の地域の産婦人科の数は以下の通りです。

網走郡美幌町(0) 
網走郡津別町(0) 
斜里郡斜里町(1) 
斜里郡清里町(0) 
斜里郡小清水町(0) 
常呂郡訓子府町(0) 
常呂郡置戸町(0) 
常呂郡佐呂間町(0) 
紋別郡遠軽町(1) 
紋別郡湧別町(0) 
紋別郡滝上町(0) 
紋別郡興部町(0) 
紋別郡西興部村(0)

北見や網走では、高度な治療を受けるためには、旭川まで行かなくてはなりません。

未熟児の出産の際には、旭川の病院に行かなければならないし、癌の治療の為に旭川の病院まで通わなければなりません。医療の地域格差は、経済的な負担や生命のリスクにも影響します。

教育格差

約7人に1人の子どもが貧困状態に陥っているそうです。貧困家庭の子どもは塾に行けません。

教育格差は10歳ごろから顕著に現れるといわれています。

貧困による教育格差は、次世代の子供にも貧困を連鎖してします。

この連鎖が日本社会全体の成長にも影響を与えます。

情報弱者

十分な情報を得られない人たちのことを情報弱者と呼びます。

私の母は、コロナワクチン接種の案内が行政から送られてきましたが、どこの病院に電話しても予約ができませんでした。インターネットで集団接種の予約を受け付けていましたが、インターネットは使えないのでは、私が予約をしました。情報社会となり便利になっているようで、一方、それが使えない情報弱者は色々なサービスを受けることも知る事さえもできなくなっています。

雇用格差

正社員と非正規社員といった雇用形態の違いによって、給料や待遇などに大きな格差が生じます。

国税庁の2016年民間給与実態統計調査によると、非正規社員と正社員の平均給与差は314万円にもおよび、4年連続で格差が広がっています。

また、AIによりルーティン業務をAIにまかせようという動きが加速しており、立場の弱い非正規雇用は、安定的な雇用さえ保障されなくなってきています。

自己責任論がつくる階級社会

「非正規雇用で給料が低いのはその人がその人が正社員になろうと努力しなかったから」

「シングルマザーがパート暮らしで生活が苦しいのは、そういった人生を自ら選択したから」

などと、社会はその状況にあるのは、すべてその人の自己責任であると考えます。

どのような土地に生まれるか、

どのような教育レベルの親のもとに生まれるか、

どのような時代に生まれるか、

どのような人間環境で育つのか、

色々な環境に影響されて育ち、物心つかない頃から、知らず知らずの内に思想や人生にすり込まれます。

それらを全て「自己責任」の一言で片づけるのは、あまりに過酷だと思います。

しかしながら、現実問題、社会は過酷です。

将来の生活も含めて、自分の身は自分で守っていかなければなりません。

少しの努力を継続する事で少しずつ人生を変えることができます。

私は高専を卒業して、社会人になった時、明らかな所得格差がありました。

その後、大学に編入し通信教育で学士を取得しました。

色々な資格も取得し、システムコンサルティングとして仕事ができるようになりました。

親は低学歴だった為、教育に対しては無頓着だったと思います。

毎日少しでも良いので、自分の成長の為の何かをしていければ、少しずつ人生は改善します。

社会人になった時、学歴による所得格差が感じ、生涯にわたり学歴差別があると感じ、絶望感を味わったものです。

自己責任論だけで格差を語るのは、あまりにも厳しいと感じますが、現実は厳しいモノだと思います。

格差社会で生き残る

働いているのに生活保護水準以下の暮らししかできないワーキングプアや

インターネット・カフェ、漫画喫茶等の店舗で寝泊まりしながら不安定就労に従事する、ネットカフェ難民がいます。

金融投資で富を増やし続けている者がいるかと思えば、もう一方では世代を超えて貧困が受け継がれていきます。

非正規労働者は社会における「雇用の調整弁」になっています。

急激なデジタル化による産業構造の変化は社会の経済格差を大きくしたと言われています。

AIによって産業構造は大きく変わろうとしています。

時代の流れに乗れる者と、乗れない者で格差は今後益々大きく広がると思われます。

搾取する側と、搾取される側で大きく格差が広がります。

その様な格差社会でも、我々は生きていかなければなりません。

少しでも生きやすいように工夫して、生きていかなければなりません。

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