他人軸とは
他人軸とは、「他人に対して自分はどうであるか」と他人を基準に自分を評価して行動していくことです。
例えば、他人からの評価を気にしたり、人と比較したり、他人と競ったりすることです。
評価の軸が常に他人にあるので、意識は常に他人に向いており、本当の気持ちと他人の評価が異なると苦しみます。
また、他人の評価や意見に左右されるため、思考や行動に一貫性がなくなります。
八方美人で協調性があり差し障りもなく、一見穏やかに見えますが、内心は人間関係で悩みます。
自分軸とは
自分軸とは「他人は関係なく自分がどうありたいか」と自分を基準に考えていくことです。
例えば、他人と自分は比較しません。他人からの評価は気にしません。
本人の中心にあるのは「自分はどうしたいのか」「自分はどうあるべきか」ということです。
自分の気持ちに素直になり、自分の意思決定に従って行動します。
決して「自分勝手」ということではありません。
自分を大切にすると言うことです。
他人の事は気にならないので、人間関係のストレスが少なくなります。
「わがまま」ということではありません。
「わがまま」は、自分の価値観を人に押し付け、他人をコントロールしようとしますが、「自分軸」は他人の中にある「自分軸」も尊重し、自分の考えを強要することはありません。
自分軸と他人軸の違い
他人軸の人は、それをするとどう評価されて、自分は損をするのか得をするのかを考えます。
自分軸の人は、他人との関わりあいによる損得よりも自分の気持ちを大切にします。
他人の評価による損得とは「この人と付き合ったら得するかも」「好印象を与えられるかも」「優位に立てるかも」などです。
他人軸の人は、人から嫌われる事を極度に恐れます。嫌われないために一生懸命に対応します。
自分軸の人は嫌われることよりも自分を大切にします。嫌われる覚悟があります。
他人軸の人は、他人と勝負しますが、自分軸の人は自分と勝負します。
他人軸の人は他人よりも輝くために自分を磨きます。自分軸の人は自分のために自分を磨きます。
他人軸の人は常識や他人の評価に左右されて行動します。自分軸の人は自分の意思や価値観で行動します。
他人軸の人が失敗すると、「XXさんの言う通りにしたのに」と他責にします。自分軸の人は自責にします。
幹がしっかりした木
自分軸の人は「幹がしっかりした木」と同じです。大地にしっかりと根を張り、強い雨風にさらされても枝葉は折れたり落ちたりしますが、幹は揺れずにぶれません。しっかりと根を張っているから土台も揺るぎません。
一方、他人軸の人は「幹が細い木」と同じです。大地にしっかりと根を張ることができず、強い雨風にさらされると幹ごとぐらぐら揺れてすぐに折れてしまいます。
どちらの人生を歩むかは本人次第です。自分軸で生きていくためには自分の頭で考えて、自分の中に確固たる価値観を持たなければなりません。つまり相当の覚悟がなければやっていけません。
人生の決断
人生の中では、決断しなければならない場面が沢山あります。そういった決断の場面で、「他人がどう思うか」という他人軸で決断するのか、「自分がどうありたいか」という自分軸で決断するのかで人生は大きく変わります。
自分軸で決断すると人生は自分でコントロールできます。他人軸で決断すると人生は他人にコントロールされます。
「自己犠牲」「他者貢献」「自己中心的」
「自己犠牲」は、自分を犠牲にして他人に奉仕します。つまり「自分デメリット」×「相手メリット」=Lose×Win の関係です。
「他者貢献」は、自分も活かしながら他人の役に立ちます。つまり「自分メリット」×「相手メリット」=Win×Winの関係です。
「自己中心的」は、自分の我を通し他人を犠牲にします。つまり「自分がメリット」×「相手デメリット」=Win×Loseの関係です。
自分軸で生きる場合、「他者貢献」=Win×Winでなければ長続きしません。
「シャンパンタワーの法則」
シャンパンタワーは、シャンパングラスを積み重ね一番上のシャンパンからシャンパンを継ぐと一番上のシャンパンが溢れると2番目のシャンパングラスが満たされ、次に3番目のシャンパングラスが満たされと次々と下のシャンパングラスが満たされるといったものです。
1番上のグラスが自分、2番目のグラスが家族、3番目のグラスが友達・仲間、4番目のグラスが取引先、5番目のグラスが社会と考えてみてください。
まず、自分が幸せにならなければ、家族を幸せにする余力がありません。
家族を幸せにできなければ友達を大切にしても意味がありません。
まず自分を大切にして、その周りを幸せにして、徐々に幸せにする範囲を広げていくのが理想的です。
自分軸で生きる場合、「他者貢献」=Win×Winでなければ長続きしません。
まず自分が幸せになり、心に余裕をもって周りも幸せにしていかなければ、上手くいきません。
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