会社を辞めたいと思う時 | なぜ会社に所属するのか

転職

会社を辞めたいと思った事ありますか
あなたは、会社を辞めたいと思った事はありますか?
それはどういった理由でしょうか?
その時、もし辞めなかったならば、思いとどまった理由は何ですか?

厚生労働省「雇用動向調査結果」によれば、1年間の転職率は10.0%だそうです。
ただこの中にはパートタイム労働者も入っているので、それを抜くと8.2%です。
正社員だと1年間で約12人に1人が転職している事になります。
結構、多いですよね。
性別による転職率は

  • 男性:8.3%
  • 女性:11.9%

です。

女性は男性に比べてパート等の割合も多いので女性のほうが転職する確率も高いと思われます。
男性の年齢別の転職率は以下の通りです。

  • 20歳~24歳・・・12.2%
  • 24歳~39歳・・・11.7%
  • 30歳~34歳・・・8.9%
  • 35歳~39歳・・・7.7%
  • 40歳~44歳・・・5.9%
  • 45歳~49歳・・・4.7%
  • 50歳~54歳・・・5.3%
  • 55歳~60歳・・・5.9%
  • 60歳~64歳・・・13.3%
  • 65歳以上・・・・10.8%

20歳~39歳と60歳以上が多いですよね。若いと転職チャンスがあります。それなりの年齢になると役職も付き給料もそれなりに上がっています。また家のローンや子供の学費もかかる為、40歳~60歳の転職率は下がります。定年後は強制的に転職せざるおえません。年齢別にそれぞれの事情が転職率に表れていると思います。

会社に所属する理由

あなたが会社に所属する意味は何ですか?

「生活する為」「やりがいがあるから」「仲間がいるから」と色々な理由があると思います。アルダファーは、「マズローの欲求5段階説」の実証的研究から、人間の欲求を「生存欲求」「関係欲求」「成長欲求」の3つに集約しました。

「生存欲求(Existence)」とは、生活、賃金、労働条件など生存する為の欲求です。
「関係欲求(Relatedness)」とは、自分に関係する人々(家族・友人・上司・部下・取引先など)と関係を良好に保ちたいという欲求です。
「成長欲求(Growth)」とは、自分の成長において創造的で自立的な、仕事、能力、個性が活かせる環境を求める欲求です。

会社に所属する理由としては、この「アルダファーのERG理論」が深く関係すると考えられます。
給料が安かったり、労働条件が過酷だったりすると「生存欲求」が満たされません。
パワハラ上司だったら部下は「関係欲求」が満たされません。
仕事にやりがいを感じられなければ「成長欲求」が満たされません。
その仕事を続けていくためには、「生存欲求(Existence)」「関係欲求(Relatedness)」「成長欲求(Growth)」が満たされていなければなりません。

「アルダファーのERG理論」と「マズローのマズローの欲求5段階説」の違い

マズローのマズローの欲求5段階説とは、人の欲求は以下の5段階から成るというものです。

  • 生理的欲求
  • 安全の欲求
  • 社会的欲求
  • 承認欲求
  • 自己実現の欲求

「アルダファーのERG理論」と「マズローのマズローの欲求5段階説」の関係は以下の通りです。

  • 生存欲求(マズローの生理的欲求+安全の欲求)
  • 関係欲求(マズローの社会的欲求+承認欲求)
  • 成長欲求(マズローの承認欲求+自己実現の欲求)

マズローは、人は「生理的欲求」が満たされると次は「安全の欲求」を求め、「安全の欲求」が満たされると次は「社会的欲求」を求めるといったように、低次な欲求から順番に高次の欲求に移っていくと考えました。
しかし、アルダファーは、人は基本的に低次な欲求から満たそうとするが、同時に高次の欲求も存在していると考えました。例えば「成長欲求」が大きく満たされれば、薄給でも頑張れる人はいます。給料が高ければ(生存欲求が満たされれば)嫌な上司でも(関係欲求)多少我慢したりします。

面白いのは、一番高次の「成長欲求」は満たされれば満たされるほど、「成長欲求」重要度がさらに増してくるということです。また「成長欲求」が満たされないならば、「生存欲求」「関係欲求」が満たされないと満足できなくなります。

人はサボる生き物か?働きたい生き物か?

マクレガーのX理論・Y理論というものがあります。
X理論は、「人間は本質的に労働と責任を嫌い、自発的に働くことはしない」というものです。
Y理論は、「人間は本質的に仕事を楽しむ性質を持ち、命令されなくても自己実現などの内的欲求によって自発的に働き、責任を取ろうとする」と言うものです。

人によって、X理論が当てはまる人もいれば、Y理論が当てはまる人もいると思います。
「アルダファーのERG理論」の「生存欲求」が満たされ「関係欲求」「成長欲求」が満たされていない場合は、X理論が当てはまるケースが多いと思いますし、「成長欲求」が満たされている場合は、Y理論が当てはまるケースが多いと思います。
「楽をする人生」か「充実する人生」かどちらが幸せかと言うと、「充実する人生」だと思います。
つまり、Y理論が当てはまる人生は、幸福感を感じやすくなると思います。

モチベーションとは

ハーズバーグの「動機付け衛生理論」によると、モチベーションの要因として以下の2つの要因が影響しています。

  • 動機付け要因:仕事へ積極的に動機づける要因
  • 衛生要因:仕事に対する不満となる要因

「動機付け要因」とは、仕事のやりがい・面白さ・達成感、それに伴う承認、責任の付与、昇進等です。
「衛生要因」とは、仕事の環境・労働条件・給与・人間関係等です。
「アルダファーのERG理論」の中で「成長欲求」が「動機付け要因」、「生存欲求」「関係欲求」が「衛生要因」が関係します。

人はなぜ働くのだろう

人が働く理由は、「アルダファーのERG理論」の「生存欲求」「関係欲求」「成長欲求」のいずれかに関係すると思います。
「生活する為」「やりがいがあるから」「仲間がいるから」と色々な理由があると思いますが、全て「生存欲求」「関係欲求」「成長欲求」のどれかに当てはまると思います。
もし、宝くじが当たって一遊んで暮らせるとしたら、それは幸せでしょうか?
人間の究極の幸せは、「人に愛される」「人に褒められる」「人の役にたつ」「人から必要とされる」「働く」ことによって、得られます。
楽して何もしない人生よりも、大変でも充実している人生の方が幸福感を得られます。
人が働く究極の理由は、幸せになりたいからなのではないでしょうか。

良い転職と悪い転職

当たり前ですが、「良い転職」とは今より幸せになれる転職、「悪い転職」とは今より不幸になる転職です。
安易に楽になる事だけを考えていると、職務経歴書を汚すだけで、自分の価値がどんどん下がってしまいます。
自分でも満足する仕事を重ね、さらに成長するために転職するならば幸せになれると思います。
安易に会社を辞めてしまう若者がいますが、ちゃんと実力を付けながらステップアップしていくべきだと思います。

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