スコトーマ|心理的な盲点は誰にでもある

認知の歪み

スコトーマとは

スコトーマとは、心理的盲点の事です。
心理的盲点とは、目には映っているのに、脳がまったく認識していない状態(見えていない状態)です。

私たち人間は、目や耳や舌や鼻や皮膚などの器官から視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚などの大量の情報を受け続けています。全ての情報をまともに脳が受け付けると、脳はパンクしてしまいます。
そこで、脳は重要であると認識した情報だけにフィルタリングして脳に届けています。
よって、重要で無いと認識した情報は脳には届けられません。
スコトーマ(心理的盲点)が生まれる要因としては以下の2つが考えられます

  • 自分にとって重要ではないと判断した(から見えない)
  • 知識がない為、重要であると判断できない(から見えない)

特定の概念(固定観念)に執着し過ぎると、特定の概念にフォーカスされ過ぎてしまい、別の概念が見えなくなってしまいます。例えば、大きな景色を望遠鏡で覗いているような状態です。望遠鏡で覗いている範囲は大きくくっきりと見えますが、望遠鏡で覗いている以外の景色は全く見えていません。「自分にとって重要ではないと判断した状態」はこの状態に近くなります。よく言えば意識が「集中している状態」、悪く言うと「周りが見えない状態」です。

また、そもそも知識が足りていなくて、理解できない概念については、重要であることすら判断できない為、心理的に意識から外されます。知識は別の知識と連携して理解が深まります。そもそも知識が少ないと、脳で意識するところまで届く情報も少なくなり、判断できることも少なくなります。
スコトーマ(心理的盲点)が生まれる要因は

  • 視野の狭さ(思考の柔軟性が無い・固定観念にこだわりすぎ)
  • 無知(知識の不足による理解力の低下)

と言っても良いでしょう。

スコトーマ(心理的盲点)によるコンフォートゾーン

人は、現状を変えられたり、否定されることに不安を覚えます。
例えば、会社で安定的に収入を得ているのに、ある日突然リストラを言い渡されると、将来に大きな不安を抱えます。
他人から誹謗中傷を受けるとひどく傷つきます。
よって、人はなるべく「快適で居心地のいい空間」を維持しようと心がけます。
「快適で居心地のいい空間」の事を、コンフォートゾーンと言います。
この「コンフォートゾーン」を維持しようとする気持ちが強いと

  • 現状の考え方を維持したい(固定観念にこだわる)
  • 現状の自分から変わりたくない(努力したくない、新しく知識を得たくない)

となります。

「今のままが良い」という、現状の「コンフォートゾーン」を維持しようとする気持ちは誰しもあると思われます。
ただし、社会は時代とともに変化し、自分も年を取っていき、周りの環境も変わり、すべては移り変わるものです。諸行無常ですね。同じ状態に留まろうとしても、そうはいきません。未来永劫、安泰な「コンフォートゾーン」なんて無いのです。時の流れの中で、色々なものが変化する中で、自分も変化せざるおえません。

今まで信じてきたことは本当に正しいのだろうかと疑ってみる(固定観念を捨てて柔軟に思考してみる)。
不足している知識を常に増やす努力をし、継続して成長し続ける。
そして自分の「コンフォートゾーン」を広げていく努力をしていかなければ、あなたの「コンフォートゾーン」は時代の変化とともに、どんどん狭くなっていきます。

コンフォートゾーンを広げる

「視野を広ろげ」「思考に柔軟性が身につけ」「知識を増やす」と「コンフォートゾーン」が広がります。
「コンフォートゾーン」が広がると、心地が良いと感じる領域が広がり、あなたが不安や恐怖を感じることが少なくなります。「コンフォートゾーン」が狭いと、安全と感じる領域が狭いため、不安が多くなります。
「コンフォートゾーン」を広げるためには、以下のようなことを試してみるもの良いでしょう。
「ちょっと違う視点から見てみる」
「当たり前だと信じていたことを一度疑ってみる」
「習慣を変えてみる」
「新しい事を始めてみる」
「違った環境を経験してみる」
「新しい人との出会いを経験してみる」
「新しい知識を入れてみる」

例えば、以下のような事です。
「ちょっと違う視点から見てみる」→「相手の立場で考えてみる」
「当たり前だと信じていたことを一度疑ってみる」→「常識や習慣について本当に正しいのだろうかと考えてみる」
「習慣を変えてみる」→「いつもと歩く道を変えてみる」
「新しい事を始めてみる」→「新しい分野の仕事に挑戦してみる」
「違った環境を経験してみる」→「旅行してみる」
「新しい人との出会いを経験してみる」→「旅行してみる」「今までと違ったコミュニティに参加してみる」
「新しい知識を入れてみる」→「本を読む」「セミナーに参加する」

頭のいい権力者ほど、思考停止を望む

頭のいい権力者は、多少強引な要求でも疑問に思わず従順に従ってくれる人間を望みます。
なぜなら、コントロールしやすいからです。
権力を維持するためには、相手が思考停止していれば コントロールしやすくなります。
情報弱者という言葉がありますが、端的に言えば、自分で考えられない(疑問に思わない)人達はコントロールしやすいのです。
権力者は、前例主義を理由に自分の都合の良いように、自分の都合の良いコントロールを維持したいと考えます。
権力者にいいように利用されたくなければ、前例主義に洗脳されずに、自分で考える必要があります。
権力者の前例主義があなたのコンフォートゾーンになっていませんか?
何事も疑問に思わない、自分の頭で考えられない人は、騙されやすくなります。

自分のコンフォートゾーン(快適で居心地のいい空間)を広げるためには、色々な事を新しく学び、当たり前を常に疑ってみる癖を付け、柔軟に自分の頭で考える事ができるようになる必要があります。
「新しく学ぶ」「疑問に思う」「自分で考える」を心がけましょう。

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