嫌われたくない病
67%の人は「嫌われたくない病」にかかりやすいと言われています。
確かに、嫌われているよりも、好かれている方が精神的にいいですよね。
でも、万人に好かれようとすると、かなり難易度が上がります。
八方美人と言われますが、当たり障り無く振る舞い、「誰からも嫌われない」人は、「誰からも好かれていない」と思います。
「嫌われたくない」は「いい人と思われたい」とも共通します。
では「いい人」とは、どんな人でしょう。
いい人とは
いい人には2種類あります。
一つは「都合のいい人」、もう一つは「信頼できる人、尊敬できる人」です。
都合のいい人
「都合のいい人」の特徴を以下に示します。
- 自分の意見を主張せずに相手に合わせます。
- 意見が対立しないよう、自ら決断を下しません。
- 相手からの言葉にNoと言いません。
- 自信が無く、「人に嫌われたくない」と考えて相手に合わせて行動します。
- 誰からも好かれたいと思い、八方美人になります。
上記を言い換えると以下となります。
- 自立しておらず、考えや行動を相手に依存します。
- 自分で結論を出さずに、他人任せにして責任逃れをします。
- 間違っていることであっても、指摘せずNoとも言いません。
- 自己肯定感が低く、自分の評価を他人に委ねていますが承認欲求も強いです。
つまり、「出ない杭は打たれない」タイプで、相手からゴリ押しされると断れないで、都合良く利用されやすい人です。
信頼できる人、尊敬できる人
信頼できる人、尊敬できる人と言う意味での「いい人」の特徴を以下に示します。
自分の意見があり、それをきちんと相手に伝えることができる。
自分の考えで最終決断します。
相手が間違っている場合、相手のことを思って間違いをちゃんと指摘します。
自分に自信があり、他者からの批判にも比較的耐性があります。
上記を言い換えると以下となります。
- 自立している、依存していない。
- 決断力があり、結論に対して自分で責任を負う。
- 間違いがあったとき、相手に嫌われることよりも、本質的に困らないよう、本音でNoと言える。
- 自分自身を肯定している。芯のあり自信がある。
- 人の評価をあまり気にしない。
「出る杭は打たれる」タイプかもしれませんが、軸がしっかりしているので、他からの評価にもそれほど動揺することがありません。
誰からも嫌われたくない心理は精神的に負担が大きい
誰からも嫌われたくないと思うと、相手の機嫌や気分を損ねないように、気を使いすぎて自分の思っている事も言えなくなってしまいます。
目立ってしまうと批判される確率が高くなるので自分を殺し、隠してしまいます。
誰からも嫌われたくないという心理は、自分の評価を相手依存しています。もし評価が低いと酷く傷つきます。
相手の意にそぐわないことをして嫌われてないかと心配になり、自発的に行動ができなくなり、挙動不審になります。
人から非難されることに恐怖を感じているので、自分で判断をしなかったり、答えを曖昧にしたりして、責任を回避しようとしますが、結局失敗してしまったときに、誰にも文句を言えずに、不満がたまります。
相手に好かれようと行動しますが、結局、認めてもらえないとひどく傷つきます。
批判されないよう行動に躊躇しますが、何もできない自分に嫌悪を感じます。
仲間はずれにされないように、神経をとがらせますが、相手の気分により傷つくことが多くなります。
結局、誰からも嫌われたくないと思うことは精神的に大きなダメージを負うことになります。
誰からも嫌われずに生きていくことなんて無理?
人は皆、考えや感覚が違うのが当たり前です。
大切なのは、多様性を認めることです。
ですから、人は人、自分は自分、自分も人と違っていていいのです。
他者の評価はコントロール不可能なため、それに囚われて生きることは、不幸なことです。
ですから、他者の評価はほどほどに聞いたり聞かなかったり、気にしすぎないのが良いのでは無いでしょうか?
他者の評価よりも、本来、自分のやるべきことに集中する方が前向きです。
「万人に嫌われないように」なんてそもそも無理です。本当にそうしたいならば、誰とも会わない山奥で一人自給自足暮らしするしかありません。それでも、住民税や年金は払わなければならないし、病気したら病院に行かなければならないから、人と全く関わらないなんて無理ですよね。
もし精神的な安定を求めるならば、「万人に嫌われないように」と思うのでは無く、「人の評価を気にしない」方が良いと思います。そして「人は皆、違うのが当たり前」「色々な人がいて中にはあなたを嫌う人もいるのが当たり前」と割り切った方が生きやすいと思います。
自分の運命は自分が握っています。自分についてどう評価するかは最終的に自分で決めれば良いと思います。
行動すると失敗し批判されるリスクが増えます。たくさん行動すればするほど失敗も増え、批判も増えますが、「不完全でも挑戦し続ける勇気は尊い」と思うので、「他者からの批判」に躊躇することなく、行動できればと思います。
「嫌われる勇気」も時には必要ではないでしょうか。
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