印象的な判断基準で決まるアンカリング効果

心理学
アンカリング効果とは

人は、情報が十分にそろっていない場合に、最初に着目した情報や価格などを判断基準に設定する傾向があります。
これをアンカリング効果と呼びます。
一度、特定の特徴や情報の断片を判断基準に設定すると判断基準にバイアス(判断が歪み)がかります。

アンカリングの例

例えば、「先着限定XX名様」「緊急値下げ」「本日限り」「数量限定」はすべてアンカリング効果を狙ったものです。
「アウトレットモール」や「年末セール」もアンカリング効果によるものです。
私たちには、「基準」となる価格があります。「基準」はもともと持っているものもあれば、他者から与えられる情報によってできることもあります。人のこのような「基準」を、心理学では「アンカー」と言います。
通常価格より安いとか、今だけ安いとか、他社と比較して安いとか、アンカーと呼ばれる基準(通常価格・他者価格との比較情報)を与え、購買に結びつけます。

期待値を下げた例

「20分遅刻します」と相手に伝えた場合は、20分がアンカーになります。息を切らしながら20分よりも前に到着すると期待値以上となります。
この様に、一度、期待値を下げて期待値を達成することもアンカリング効果の一つです。

松竹梅の法則

見積を提出する際に、「高価格の見積書」「標準価格の見積書」「低価格の見積書」の3種類を出すと、「標準価格の見積書」に決定する確率が高くなります。あえて高い見積もりを出すことにより、2つめの見積もりが安く感じられます。

プライミング効果

プライミング効果とは、事前に与えられた情報が後の意思決定に作用する効果です。
例えば被験者に力仕事をしてもらう前に、以下の状態を与えた場合。
グループAの方が忍耐強かったと言った結果がでています。

  • グループA:スポーツドリンクをチラ見せしておく
  • グループB:何も見せない

主観的な判断は、事前の心理的な情報や環境により作用される場合があります。
「高い」「安い」は主観的です。
アンカリング効果で意思決定をした後で、マイナスな感情を持った場合。マイナス感情に比例して大きな逆効果となります。
また、アンカリング効果を狙って価格表示で操作する場合、二重価格表示にならないよう注意する必要があります。

Follow me!

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました