負けるが勝ち

コミュニケーション

相手との争いになった時、自分の感情やプライドを優先して、勝つことばかりに目を奪われていると相手を傷つけたり恨まれたりして、かえって大変になったりします。
相手と正面から戦うには、相当なエネルギーを使わなければなりません。
孫子の兵法では、いかに戦わずして勝つかを説いています。

相手を傷つけない勝ち方にこだわる

息の根を止めるような、相手を完膚なきまで打ちのめすような戦いをすると、そこに残るのは敗者の恨みだけです。その後に残るわだかまりにより、友好関係は築けません。
そのような場合、戦いに勝つことにこだわるよりも、争わないように勉める方が得なこともあります。まず相手を立てて、相手を理解するよう務めて、その結果、相手からの信頼を得られ、Win-Winの関係が築ければ、それがお互いの得となります。
まずは、自分の方から一度引いてみて、相手の言い分に理解を示す事で、相手の態度も軟化するでしょう。
最終的に、良好な人間関係を築くことが勝利となります。

無駄な敵を作らない

争いばかり起こしていると、相当なエネルギーを使います。
孫武は相手を巻き込み味方にしてしまうことを勧めています。
負けないためには、敵を減らし、争いを少なくすることが大切です。
敵を味方にすることができれば、さらに負けは少なくなります。

自分が不利な場面では戦わない

迷った時、形勢が不利になった時には、まずは戦いを回避しましょう。
無理して戦わなければ身の安全は確保され、一度逃げておいて体勢を立て直すこともできます。
意地を張っても負ければ終わり。勝たなくても、負けなければ、いつかチャンスは巡ってきます。

「エゴ」と「エゴ」のぶつかり合いでは両方負けてしまう

お互いに「自分の主張は正しい」と考えているような状態、プライドを賭けてお互いの立場を一歩も譲らない状態はお互いに消耗するだけで、何も利益を生み出しません。いわゆるLose-Loseの状態です。このような時、私たちは自分の主張を伝えるのに精一杯で、相手を立てようというような考えにはなかなか至りません。まずは、どちらかが譲歩して相手を理解しようとすることから始める事が必要です。

コンフリクトマネジメント

コンフリクト(争い・衝突)は、条件の対立(立場の違い)、認知の対立(認識の違い)、感情の対立(感情のぶつかり合い)から生じます。その解決策には次の4つがあります。

  • 撤退や回避
  • 鎮静や適応
  • 妥協や和解
  • 強制や指示
撤退や回避

発生しているコンフリクト状態から身を引き、対応する準備が整うまで、または他の誰かが解消するまで課題を先送りにします。まさに「逃げるが勝ち」の状態です。

鎮静や適応

意見の異なる部分ではなく、同意できる部分を強調し、相手のニーズに対して立場を認め、調和と関係を維持します。
まずは自分の意見を主張するのでは無く、相手の意見を肯定するという意味では、「自分は無理して勝たない」という戦法です。

妥協や和解

お互いにある程度は納得できる解決策を模索し、コンフリクトを一時的または部分的に解消します。
お互いに腹落ちするところまで持っていくという意味ではWin-Winですが、時間がかかります。

強制や指示

相手を犠牲にして自分の観点を押し付ける。単に自分が勝ち、相手が負ける (Win-Lose)という解決策です。早く解決しますが、遺恨を残します。

「コンフリクトマネジメント」の進め方

「コンフリクトマネジメント」の進め方は、相手を否定せず、尊重して話し合い、お互いを理解し合うところから始まります。本来ならば、相違点を明確にして、お互いの納得のいく着地点を見つけることができればよいのですが、立場の違いやお互いのプライドが阻害して、単なる「エゴ」と「エゴ」のぶつかり合いとなってしまう場合があります。
まず、最初はどちらかが歩み寄らない限りは、前進しません。目先の負けよりも、大局的にお互いの利益(Win-Win)を優先することで、最大限の勝利(Win-Win)を得ることができます。
また、どうしても理解できないクレーマーのような人もいます。
面倒な場合、かかわっても結果が得られないと感じたら、早々に手を引いた方が良い場合もあります。

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