田中みな実 プロフェッショナル 仕事の流儀

先日、田中みな実さんが、NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演されていて、心に刺さる言葉がたくさんあったので、紹介をさせていただきます。

「求められることって、すごい怖くないですか? 求められなくなったときに、私の何がいけなかったんだろうって。見飽きたら、そこで終了なんですよ。消耗品だから」

「必要とされたい」「求められたい」という気持ちは人間の基本的な欲求です。
マズローの欲求5段階説の中に「社会的欲求」「承認欲求」があります。
「社会的欲求」とは、社会や家庭とのつながりや、社会や家庭から愛される事を求める欲求であり、「愛情と所属の欲求」と表現されることもあります。
この欲求が満たされない状態が続くと孤独感や社会的不安を感じやすくなります。
「承認欲求」とは、他者から尊敬されたい、認められたいと願う欲求です。
「見飽きたら、そこで終了なんですよ」といった言葉には、テレビの中では常に新しいもの、面白いものが求められ、進化しなければ、すぐに飽きられ、消耗品の様に捨てられてしまうといった危機感が感じられます。
社会から求められたい。認められたい。でも上手くいかず、収録したシーンがバッサリ切られていた時、「私の何がいけなかったのだろう」と落ち込んでしまうのでしょう。数々の挫折・焦燥感と絶え間ない努力から「かわいい」「美人アナ」といった表面的な価値から、内面の魅力を武器に戦えるよう進化している為、彼女は今でも変わらず「必要とされる」「求められる」存在なのだと思います。

「使い捨てられてたまるか」
この言葉には、彼女の危機感が詰まっています。
「私は客寄席パンダ」と自虐的に言いながらも、求められるものに精一杯答えつつ
「テレビのために、メディアのためと思っていたら、どんどんどんどん本当に自分の本質みたいなものが失われていって、それこそ仕事を失ったときに何もない自分になって、私空っぽだな、って感じちゃいそうだなと思って」と
「テレビのために、メディアのため」で消えていったタレント達を、客観的に自分に当てはめています。
皆さんも、「会社のためにと思っていたら、どんどんどんどん本当に自分の本質みたいなものが失われて」といった事ありませんか?そしてリストラや定年退職により「仕事を失ったときに何もない自分になって、自分は空っぽだなって」感じる危険性はないですか?
彼女は「仕事を取り上げられても、ちゃんと自分というものが存在しているなって思える生き方をしたい」と言っています。皆さんは会社からリストラされたら「自分というものが存在している」と思えますか?

「一生懸命やって、持ってる武器は全部出す」
「持ってる武器」という言葉の使い方が彼女らしいなと思います。
皆さんの武器はいくつありますか?そして、それは強力な武器ですか?
常に自分の武器は何かを意識して、いつでも使えるよう刃を研いでおく。
戦う場面によっては違う武器を用意する。
沢山の武器を使い分けることで、色々なシーンで戦うことができます。
田中みな実さん、なかなかの戦士です。

「お金を払ってまで使いたい人になるって実はすごく難しいこと」
これは彼女がフリーになってから感じたことでは無いかと思います。
サラリーマンが毎月決まった給料をもらっていると、給料をもらう事が当たり前に感じるようになります。
私も会社を辞めて独立したときに、お客様に「お金を払っていただいて、仕事を依頼される」事の難しさを実感しました。独立してからしばらくは、金額はお客様の言い値で仕事を受けていました。金額の値上げもお客様からの申し入れで受けていました。その仕事が成功したか否かは、お客様がその対価に対するサービスに満足してリピートオーダーをいただけるかどうかです。
田中みな実さんは「プロは期待に応えるのは当たり前で、期待以上のものを常に与え続けることの出来る人がプロ」とおっしゃっていますが、期待以上でなければリピートオーダーをいただけません。
商売でもいっしょです。期待以上でなければリピーターになっていただけず、継続的に営業を行うことはできません。

「旬の存在になりたくない。タピオカではなく、豆大福のような存在になりたい」
気持ちはわかりますが、田中みな実さんは、まだ豆大福のイメージでは無いですよね。
かろうじてイチゴ大福という感じかもしれません。
常に不安を感じて、時折、落ち込む。そんな田中みな実さんに人間的な魅力を感じました。
これからも応援しています。

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