若い時の苦労は買ってでもせよとは、若い時にする苦労は自分を鍛え、自分を成長させ、貴重な経験となって将来役立つものだから、自ら求めてでもするほうがよいということです。
ここで言う苦労とは、チャレンジと置き換えると良いと思います。
若い時は
若い時は、体力があります。気力があります。失敗しても「若いから」と許してもらいやすいのです。失敗してもやり直すための時間が沢山残っています。
年を取ると
一方、年を取ると若いときと比べると、体力が衰えてきます。記憶力も衰えてきます。気力も衰えてきます。家族や立場などのしがらみも増え、失敗した時やり直すための時間があまり残っていません。
チャレンジすること
何もしなければ、失敗も苦労も無いかもしれません。
何かにチャレンジをすれば、失敗する可能性、苦労する可能性が発生します。
しかし、失敗する事で多くの事を学べます。
苦労することで多くを経験し、人生を豊かにしてくれます。
真剣にチャレンジする事で、大きな壁にぶつかり、大変な思いをするかもしれません。
しかし、それを突破するために必死になることで、一生忘れることがない「経験」を得る事ができます。
今までの自分に無い、新しい事にチャレンジする
自分の実力以上の事に挑戦していく。
失敗、挫折の経験を重ねる中で、何度も壁にぶつかっても乗り越えようとすると、
辛抱強くチャレンジする忍耐力が身につきます。
苦労をしないで年を取った時の末路
何も苦労をしないで年を取ると、困難なことに遭遇した際、どうしたらいいかわからず、心に余裕が無くなってしまいます。
何も苦労をしないで年を取ると、年相応に実力が伴っていないので、辛い思いをします。
若いときに楽をしたツケです。
私は、システムエンジニアですが、システムエンジニアは年齢と共に求められる経験やスキルは異なってくると思います。若いときはプログラミングだけできていれば許されていましたが、年齢を重ねると、技術力以外にもマネージメント力・コミュニケーション力・調整力・判断力・業務知識が求められるようになります。
若い人と同じようにプログラミングだけで勝負しようとしても、技術はどんどん新しくなり、体力では若い人にはかないません。
マネージメント力・コミュニケーション力・調整力・判断力・業務知識は、色々な経験を積む事で深まっていくモノです。
大きなプロジェクト、困難なプロジェクトを乗り越える中で、様々な場面を経験し、何度も危機を乗り越えることで、困難なことを乗り越える精神力を身につけます。
あるプロジェクトで、協力会社の立場で参加していたのですが、私よりも大先輩(50代後半)が開発したプログラムのテストでミスをしてしまい、元請けの3年目の社員に「こんなこともできないのですか!まったくいい歳をして!」と叱咤されていました。
若い社員からの説教は、1時間くらい続いたので、見ていてとても辛かったと記憶しています。若い時に苦労しなかった人の末路は悲惨です。
若い時の苦労は、そのときは大変かもしれませんが、必ず自分の為になり、将来の自分を楽にしてくれます。
若い時の苦労は大きな財産
若い時の苦労(チャレンジ)は、一生忘れることがない「経験」として残ります。
また経験からは、色々な事を学ぶことができます。
そして、真剣になる事の素晴らしさを学びます。
失敗や成功を多く経験する中で、少しずつ実力を身につけ、くじけない精神力を養い、自信が持てるようになります。
前頭葉が成熟するのは25歳前後と言われています。
前頭葉はヒトが人であるために必要な大事な人間性(人間らしさ)を司る部位です。
人は新しい事を多く経験することで前頭葉を成長させることができます。
若いときは体力があります。気力があります。
若いうちに苦労(チャレンジ)することで大きな財産を自分の中に蓄えましょう。
艱難汝を玉にす(かんなんなんじをたまにす)
これは「人は困難や苦労を乗り越えることによって、初めて立派な人間に成長する」という意味です。若い時に経験する苦難は、将来の自分の糧になるものだから、どんな経験もしておきなさいということを言っています。
年齢を重ねてからの新しいチャレンジには相当な勇気がいります。
でも、年を重ねても前頭葉を衰えさせないように、新しい事にチャレンジした方が良いと思います。
しなくても良い苦労
しなくても良い苦労もあります。
「気苦労」「取り越し苦労」「無駄な苦労」です。
「無駄な苦労」とは苦労しても無駄に時間がかかるだけで得るものが無い苦労です。
苦労は何でもすれば良いというモノではありません。
目指すモノがあり、意味のある苦労で無ければなりません。
諦めなかった人が成功する
ソフトバンクの孫さんは、「失敗した時は素直に認めた方がよい。直後に切り替えて倍の努力をすれば良い。」と言っています。彼は数々の大きな失敗をしていると思います。
しかし都度となく諦めず、「倍の努力」をして失敗だった案件を成功に転じています。
Alibaba創業者、ジャック・マーは「あきらめることが、最大の失敗」と言っています。
失敗しても諦めずにチャレンジし続け、最後に成功すればそれは失敗ではありません。
研究開発は長年にわたり山ほどの失敗を積み重ね、最後に大きな発見します。諦めなければまだ失敗ではありません。
失敗して諦めない人の思考回路には、「失敗を単なる失敗と考えず、挑戦の過程と捉える」「苦労を辛いモノでなく成功のために必要な一つの経験と捉える」と言った思考傾向があると思います。
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