ハングリーであれ。愚か者であれ。

思考

ハングリーであれ。愚か者であれ。

Stay hungry. Stay foolish.
アップル創業者のスティーブ・ジョブズが2005年のスタンフォード大学の学位授与式にて、学生向けに行ったスピーチの中で話した言葉です。

Stay hungryとは、単なるハングリー精神ではなく

  • 目の前の成功に簡単に満足するのではなく
  • 自分の成長することが、未だ終わりでないことを感じ
  • まだまだできるとさらなる高みを目指す。

ということではないかと思います。

Stay foolishとは、

  • すべて知っている気になってはならない。
  • 失敗しない賢さよりも、新しい事にチャレンジする愚かさは尊い。
  • 無謀だと言われても、限界など決めず正直に生きる事が大切。

ということではないかと思います。

スティーブ・ジョブズは「仏教には初心という言葉がある。初心を持つのはすばらしいことだ」とも言っています。

常に貪欲で愚かで、初心であれ!

「初心」という言葉を最初に使ったのは、室町初期の能楽師、世阿弥と言われています。
現代では「初心」とは、「物事に慣れると慢心してしまいがちだが、最初のころの志を忘れてはいけない」という意味で使われていますが、世阿弥は能芸論書『花鏡』の中で初心について次の3つを説いています。

  • 是非初心不可忘(是非とも初心忘るべからず)
  • 時々初心不可忘(時々の初心忘るべからず)
  • 老後初心不可忘(老後の初心忘るべからず)

是非初心不可忘とは、
修行を始めた頃の、初々しかった心を忘れてはいけないという事です。
時々初心不可忘とは、
その年齢やその段階においては、みな初心者であり未熟であるということを忘れてはならないという事です。
老後初心不可忘とは
老いて円熟期に入ったとしても、老年期になって初めて行う芸というものがあり、その時期ごとに初心があり、その初心を忘れてはいけないという事です。

人はある程度成功すると、おごり高ぶったり、慢心したりするものです。
おごり高ぶった気持ちを戒め、自分が未熟だった頃の初心を思い出し、今もまだ未熟である事を認め、謙虚な気持ちで、さらなる高みを目指そうと精進する心が必要だと思います。

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