ツァイガルニク効果

心理学

ツァイガルニク効果とは、人は達成できなかったことや中途半端に中断していることを、達成したことよりも記憶しやすいという心理効果です。

例えば、テレビドラマが途中で終わって残りは次週となると、次の展開が気になりますよね。
スペインの建築家ガウディが設計した教会サグラダ・ファミリアは100年以上もの前に設計されたのにも関わらず、現在も完成していません。それでも毎年多くの観光客が見学しにサグラダ・ファミリアを訪れます。100年年前に完成していたら、それほど歴史的に古いものでもありませんので、これほど多くの観光客は訪れないでしょう。これもツァイガルニク効果です。

人は続きが気になると「最後までやり遂げたい」「最後まで見届けたい」という気持ちになります。
人は知りたいことや興味の対象を一時的に遮断されることで、より一層興味を持ってしまいます。
例えば、恋人からいきなり別れを告げられると、「相手に未練が残り、なかなか次の恋愛に進めない」という事があります。

勉強においても、全てをやりきるのではなく、集中できる30分で一回やめてみると、中途半端に止めているので、中途半端な記憶が強く残り、休憩後の勉強がはかどる事があります。
仕事でも同じです。時間で区切ることにより業務をあえて残し中断させることで、その後の生産性が高まります。

人は完成されたものよりも、未完成なものに興味を持ち、魅力を感じます。
人は目標に向かっている時は、モチベーションが高まりますが、目標が達成されるとモチベーションが解消されます。

一つの興味から派生して色々な興味が生まれるとツァイガルニク効果は持続します。
一つの目標から派生して、さらに上の目標が生まれると、ツァイガルニク効果は持続します。
目標を達成してしまうと抜け殻になる人がいます。
定年退職すると抜け殻になる人がいます。
連載ものの漫画を全て読み切ると、それまで毎回次はどうなるのかとどきどきしていた感情がもう終わってしまったといった喪失感はわきます。
でも別の漫画を読み始めると、またわくわく感がよみがえります。
一つの興味から派生して色々な興味が生まれるたり
一つの目標から派生して、さらに上の目標が生まれると人生は充実すると思います。

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