年齢差別

仕事

人生100年時代と言われていますが、我々はいったい何歳まで働くべきなのでしょうか。

一方、40歳を過ぎると、再就職が難しくなると言われています。
例えば、25歳と40歳の採用が候補にいたとして仮に同じ能力を持っている場合、ほとんどの会社は25歳を採用するでしょう。

その理由は、若い人の方が伸びしろがあると思うし、適用力があると思うし、給料が安くても文句言わなさそうですし、体力ありそうだから、と色々な理由はありそうです。
また、40歳で人生長く生きてきて25歳と能力同じってどういう事と思うかもしれません。
年齢を重ねても成長していないことがどれだけ残酷であるかと思い知らされます。
年を重ねると、体力は落ちてきます。新しいことを記憶する能力も落ちてきます。
年を重ねると人間はただ劣化するのか?価値は下がっていくのか?
どう思います?

最近、年長者を軽視する風潮が特に強くなってきているように思います。
ステレオタイプ的に「若い人は柔軟で、新しい技術に詳しく、新しい環境に適応しやすい」「年齢層高い社員は創造的な仕事が苦手で、学ぶ意欲に欠け、コストが高い」とネガティブに考えてしまうようです。
本当にそうでしょうか?
私は会社の中では最も年長ですが、新しい技術を最もたくさん取り入れているのは私だし、新製品のアイデアや特許や新規事業について最もたくさん提案しているのは私です。
創造力や学ぶ意識には、年齢は関係ないと思います。

確かに、体力は衰えてきます。
先日、猛暑の中でテニスのシングルスの試合を行いましたが、勝率は2勝2敗でした。
確かに30~35歳位若い人の方が体力はあります。
ラリーでの粘りでは後半かないません。
体力において年齢による衰えは認めますが、フレキシビリティやアダプタビリティ(順応性)、労働生産性などに関しては、年齢との相関がないことが、ここ40年くらいの研究によって裏づけられています。
年をとってもフレキシブルな考え方ができる人はいるでしょうし、逆に若くても凝り固まった考え方しかできない人がいます。

年を重ねると、チーム全体の士気を上げるとか、顧客理解力や問題解決能力、ソーシャルスキルなど、年齢層が上の人は間接的に組織全体に貢献するソフトスキルが高いことが、研究によって分かっています。メンバーのコンフリクトがどのようにして起こり、またそれを解決するためにどういう策があるのかということをとてもよく分かっています。
要は、メリット・ディメリットだと思います。
体力勝負か経験勝負かそれぞれの良さがあります。
アメリカでは1967年に法制化された雇用における年齢差別禁止法 (ADEA) によって、40歳以上に対する年齢差別が厳しく規制されています。
EUでは2006年末、すべての加盟国が年齢差別を禁止する法律を制定しています。
日本では年齢差別をしても罰せられません。
日本は年齢による差別が公然と行われている国です。

でも、
1970年に人口全体に占める高齢者の割合は7%にすぎませんでしたが、2007年には21.5%まで上昇しています。今ではほぼ3分の1が65歳以上の高齢者です。
今は、消費者の3分の1が65歳以上の高齢者なのです。
イノベーションを起こそうと思うならば、顧客のニーズを掴むべきです。
ダイバーシティは多様な年齢層にも注意を向けるべきです。
「年齢差別」はイノベーションから遠ざけます。
なぜなら顧客ニーズを理解するのが難しいですからです。
時代は変化しています。
高齢者の割合が7%から、3分の1に変化しているのです。
時代に柔軟に対応できなければ、衰退することになります。
ダーウィンの進化論と一緒です。

人生100年時代。
今、若い人もいずれ年を取ります。
「老兵は去るのみ」なのでしょうか?
定年後、学び直して、また働いて、80歳くらいまで現役を続ける。
また学びなおせば、マルチプルなステージを生きることができます。
年をとっても何度でも学び直し、獲得したいろいろなスキルを組み合わせることで自分らしいキャリアを追求する。
そんなことができればいいなと思いますが、ステレオタイプな「年齢差別」続けますか?
年を重ねても人間の可能性は無限なのですよ。
年を重ねても挑戦し続けることはできるし、挑戦し続けるかぎり年齢は関係なく輝くことはできると思います。
私の母は、茶人ですが80歳になった時にまだまだやりたいことが残っているといった時に、とても驚いたことを覚えています。
若くても覇気がなく何も挑戦しない人、年とっても挑戦し続けている人がいます。
年齢差別こそが柔軟性のない考え方で、とてもつまらないと思います。
可能性は死ぬまで信じていきたいですよね。
死ぬまで可能性を信じて、魅力的に生抜きたい。そんな人生でいたいと思います。

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