組織のプロセス資産とは、「プロセス・手順の標準化」「知識・ノウハウの蓄積」など、過去の経験や知識を資産化したものです。
プロセス・手順の標準化
具体的にはドキュメントのテンプレート化、手順のマニュアル化、ガイドライン・管理基準・評価基準・品質標準などの作成などです。
プロセス・手順を標準化することにより、経験が少ないメンバーでも、一定以上の品質を確保することができます。
知識・ノウハウの蓄積
具体的には、過去の情報や知識・教訓・経験・ノウハウなどをデータベース化するなどして蓄積し皆で共有できるようにすることです。
知的副産物
システム開発をすると、その後のプロジェクトでも共通して再利用できるプログラムライブラリーを残すことができます。
また、日々の業務でも、効率化のためにEXCELマクロで作成した自動化ツールを、皆で共有することがあります。
作業の中で生まれた、共通部品やツールなどの知的副産物も重要なプロセス資産です。
ただ仕事をするのでは無く、何か意味のあるものを残す
日々の仕事を行う時、ただなんとなく、何も考えないで仕事をしていても成長は、期待できません。
日々の仕事の中でも、常に「もっと良い仕事はできないか」を考え、プロセス・手順の効率化を考え、それを標準化してドキュメントに残し、過去の情報や知識・教訓・経験・ノウハウなどを皆で共有できるようデータベース化し、ちょっとした知的副産物でも残せるように努力すべきです。
日々のちょっとした工夫を積み重ねると、大きなプロセス資産になります。
生産性が向上し、品質が向上し、売上や利益が増え、給料・ボーナスにも反映されます。
ただなんとなく、何も考えないで仕事するのではなく、成長できるよう、意味のあるものを残すつもりで仕事をしていくことが大切です。
プロセス資産を属人化させない
プロセス資産を個人で抱えていても、効果は個人に限られます。
みんなで共有し、さらにブラッシュアップし合う事で、効果は人数分にかけ算されます。
「お役所仕事」と言われる公共機関の業務プロセス
作成した「プロセス資産」がいつまでも新鮮で有効であるとは限りません。
「プロセス資産」は時代や環境に合わせて、修正したり、内容を見直したりしなければなりません。
マニュアル通りが必ずしも正しいとは限りません。マニュアルを疑うことも必要です。
確かにマニュアル通りは、余計なことを考えなくてすみ、責任も取らなくてすみ、楽かもしれません。でもそれはある意味、思考停止状態です。
マニュアルは、目的を達成するための手段でしかありません。
マニュアル通りが逆効果の場合は、もう一度考え直す必要があります。
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