プロジェクトにおけるスコープマネジメント

システム開発

スコープマネジメントとは、目標達成に向けて何をするのか、もしくは何をしないのかを明確にすることです。
プロジェクトの進行中にて、初期の計画から内容を変更・追加を要求される場面がしばしば発生します。変更・追加は納期を遅延させ、品質を劣化させ、コストを増大させます。
よって、いかにプロジェクト途中での仕様変更・追加の発生を減らすかが重要です。
顧客からの要望は、時間の経過とともに追加されることがしばしばあります。
いくらお客様からの要望であっても、必要の無いことはやらないようにしなければなりません。なぜなら、納期を遅延させ、品質を劣化させ、コストを増大させるからです。
「少しくらいはサービスで」と考えることが命取りです。目標達成に向けてスコープをきめたならば、それを死守するよう努力すべきです。納期遅延、品質劣化、コスト増大はお客様にとっても不幸な事です。顧客満足度を上げるためにも、目標達成に向けてスコープを死守すべきと考えます。
スコープ変更が発生する要因としては、以下のことが考えられます。

  • 要件定義段階で、目標達成の為の必要な要件を漏れなく洗い出せていない
  • お客様からの追加要件を、要件定義後もずるずると聞いてしまって、「あったらいいね」などそれほど必要で無い要件にも対応している
  • 要件定義段階で、スコープや最終イメージを正確に共有できていない

要件定義における可視化
要件定義では以下のような成果物を作成します。

  • 機能一覧機能概要説明書
  • モックアップ
  • 業務フロー図
  • システム概要図

ドキュメントやモックアップを作成して、最終的にできあがるものを可視化して、要件の漏れやズレが発生しないよう心がけます。

要件定義におけるヒヤリング
顧客への要件の聞き出しにおいては、顧客からの要望を鵜呑みにするのでは無く、「それが目的を達成する為に本当に必要なのか?」「不足していないか?」「本当に正しいのか?」を色々な角度から質問をして洗い出します。私の経験上、お客様の要望を鵜呑みにして要件定義したプロジェクトはうまくいきません。色々な角度から意地悪な質問してみると意外と、本当に必要なものが見えていなかったことがわかったりします。
「言われた通りにプロジェクトを進める」のでは、ほとんどの場合、最悪な結果を招きます。後から仕様変更や仕様追加が発生する可能性が高いからです。色々な角度から要件をあぶり出し、検証して、必要な要件に整理する必要があります。

プロジェクト失敗の原因
プロジェクトが成功裡に終了するのは全体の約20~30%と言われています。
プロジェクト失敗の原因には次のような事が考えられます。

  • 要員計画に問題がある
  • 品質管理に問題がある
  • 予定よりコストが超過してしまった
  • 進捗管理に問題があり、納期が守れない
  • 顧客とのコミュニケーションに問題があった

上記の内、スコープマネジメントのまずさに影響されるものは多いと思います

  • スコープが拡大して、スコープが拡大して、要員が不足した
  • スコープが拡大して、作業が増え作業者の負担増により、品質が劣化した
  • スコープが拡大して、コストが超過してしまった
  • スコープが拡大して、納期が守れなくなった
  • スコープ変更について、顧客ともめて、コミュニケーションに問題が発生した

プロジェクトを成功させるためにはスコープコントロールがとても大切です。
顧客のニーズや期待は常に変化します。
予算を考えると、全てのニーズを満たすことはできません。
顧客満足を満たし、予算範囲内で目的を果たすために「関係者全員」の合意をとることはとても難易度が高い事だと思います。

顧客の真のニーズを満たすためには顧客と信頼関係を築き、その要望に関係が深い部門との関わりが必要です。

要件定義フェーズで、いかに質の良い要件定義を実施できるかがプロジェクトの成功の鍵を握っています。

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