与える幸せ

思考

独リューベック大学の研究チームがスイス・チューリッヒにある研究室で被験者50人を対象とする実験を行いました。
実験は、4週間にわたって行われ、それぞれの被験者に毎週約3000円のお金を支給し、被験者の半数には、お金を他人のために使うことを約束させ、残りの半数にはお金を自分でどのように使うかを決めさせました。

被験者50人はMRIスキャンし幸福感に関連する3か所の部位の脳活動を調べました。
その結果、お金を他人のために使うことを約束させた被験者の方が、幸福度が高い事が分かりました。
一見、自分の利益を優先すると直接的に幸せになれる様に思われますが、自分の利益を削って他の者に与える事によって幸福度が増すといった、パラドックスのような現象です。

大きな成功を成し遂げている人は、社会に貢献している人、顧客満足を考える人、社員の幸せを考える人など、相手の気持ちを理解し幸せを与え、共感を得ているいわゆる「与える人」が多いように思われます。人の共感が得られるので、事業や商売が上手くいくのではないでしょうか。
与えるとは、単に物質や金銭を与えるのではなく、色々な「与える」があると思われます。
「夢を与える」「利便性を与える」「愛を与える」「気持ちよさを与える」「おいしさを与える」などと色々な「与える」があります。
相手に対して、悪意や敵意があると、同じく相手も悪意や敵意を持つでしょう。
相手に対して、好意を与えると、好意が返ってきます。
笑顔をあげると笑顔が帰ってきて、招待すれば相手は気持ちよくなり、プレゼントをあげればほとんどの人が喜ぶと思います。相手が幸せな気持ちになれば、こちらも同じように幸せな気持ちになれます。
相手にとって気にかけられていると感じる事や、好意を持たれていると感じる事は、幸せな事です。
また、そっとアドバイスや支援をしてあげたり、おすすめを教えてあげたり、親切をされる事も幸せな事です。
人は誰かから何かよくしてもらうと、自分もお返しをしたくなる「互恵性」が働きます。それによって、ハッピースパイラルが形成されます。

ここで重要なのが、どれだけ相手のために行動できているのかという事です。
また、利他であることが重要です。利他とは自分のことよりも、ただ他人の幸福を願って見返りを求めずに行うことです。
人と触れ合い、人に幸せを与え、人の幸せを感じれば、幸せホルモン「オキシトシン」が脳内に分泌され、自分もハッピーになれます。
具体的な見返りは求めてはなりません。幸せにしてあげるから、幸せにしてもらえるのです。私達が生きている意味は、誰かに幸せを与えるために生きています。自分自身も同じように他の誰かから幸せをもらいながら生きています。
一生を終えて後に残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものです。
天国には集めたものは持っていけません。多くの人の幸せを残していきたいと思います。

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